えろろん、あるいは超昂閃忍ハルカの話。 
2008
かな4文字にするとお子様が見ても大丈夫な気配がするというこれが日本語の魔力……!
……えー、自分の性癖とかには突っ込まず、ある程度テクニカルな方面からやります。
そして例によって前置き長いですが、……今回は前置きの後も長いです。
……ところでちゃんと予習した?
エロをざっくり以下の表のように分類したとしよう。
| — | 三次 | 二次 |
|---|---|---|
| エロゲ(等) | A | B |
| 紙 | C | D |
| 映像 | E | F |
| 生身 | G | H |
とりあえずは、上ほど手間が掛かってるってことで。
でAとHを網掛けしましたが、これは「無ぇ」って欄です。
もうちょっと言葉を足すと、Hを知ってる人は是非教えてください。Aは俺も自重してんだからお前も黙れ。
でこれ、左下から右上へ行くほどアレ度が増すというか、普通の言葉で云うと市場規模が縮小する、訳だ。
市場規模っつーか、母数?
(あー、Cについては微妙かな。ただここを議論しだすと無駄に白熱し兼ねないので今回はスルーするw)
母数が多いと書いたけど、これは要するに「そこが『ノーマル』の基準」てことだな。
三次は、「普通」だ。だから、手を出すとき/話題にするときのの心理的な障壁は、相対的に低い。(東南アジアの売春ツアーに行ってきたよ、ってblogに平然と書く馬鹿が居る程度には、かな)1
障壁の低さが新規参入を呼び込み、新規参入の多さが「普通」を加速させる。ま、ありがちな流れだ。
ところで、三次(E、G)は当然「生身の人間」が元になる。
だから、内容には当然物理的な(また法的な)制限が掛かることになる。
話の本筋じゃないので触れる程度に留めるけど児童ポルノの話とかが典型さね。
児童ポルノじゃなくても薬物とかネクロフィリアとかもダメ絶対です。
ただ、Eではアリになるものもある。(主にレイプものを想定しているわけだが)
実際にやらかしたらアウトだけどフィクションとしてはアリですよー、つー訳だ。
これが二次になると、(エロ論としては)話がガラっと変わる。
とにかく物理的な制限・障害が無くなるのがデカい。これは単にさっきダメって書いたジャンルがOKになるとかいう話ではなく、もう全く全然(まさに)「新ジャンル」が可能になる。
つーか触手を筆頭に人外ものは全部そうだし。
そうするとどうなるか?
エロを徹底的に追及する際の「徹底的に」さに制限が無くなるってことですね。(実写エロでエロさを追及してる人が居ないとは云わないが)
エロ漫画なんかはこの意味で判り易いすね。
ちんこ描写、膣内断面図、なんかもうありえない量の精液の量、その他、「何をどう描写すればより読者に劣情を催させるか」の試みはなんかもう凄いことになっていると云って良いのではないでしょうか。2
(後述しますが、「本当の意味で凄いことになっている」ようなものは、恐らくエロとしてはunacceptableです)
……っと。
ここまでが前段です。相変わらず長いな。
で、さて、ここからようやく超昂閃忍ハルカの話。
まずあの、カットイン(という表現が正しいのかは不明だが)です。
ここで云うカットインってのは、エロシーンの画面上に表情なり局部なり断面図なりの「別窓」が展開されて、絵的に重点的な描写がされるというものですけれども。
エロゲにおいて、差分CGというのは非常によくあるものだと思いますが、カットインというのはそう多くは見られない、はずです。(他に知ってるのはカノギでちょこっとあったぐらい)
で、ハルカはこのカットインが無茶苦茶多い。
「只の演出技法だろ」と云ってしまえばそれまでなんですが、この「別窓」で展開される描写の内容が非常にエロ漫画的というか──これだと表現がイマイチか──エロ漫画で培われた「エロさの描写ノウハウ」が活きている、というか。
なんだろうな、Cuvieの「表情」3 であったり嶺本八美の「ねちっこさ」4 であったり、の複合体に近いものを感じたんだけど、って云ったら伝わるかしら?
テキストで「○○した」って描写されるのに合わせて「その部分」をカットインで描写する訳ですよ。
表情は扇情的だわ断面図の中でびゅるびゅる出てるわでもうですわ。
漫画的と云えばもう一つ、漫符です。
漫符ってのは「おでこに30cmぐらいの汗の粒を書いて『焦りの記号』」とか「額に血管が浮いて『怒りの記号』」とか、そういうのね。
……で、ここで云う「エロ方面での漫符」ってのは、「戸惑い」あるいは「嫌悪」の漫符としての「目」です。(ヤンデレ系のトーン目とはまた別です。言葉で表現するの難しいんですが独蛾であったような奴って云えば通じますか?)
……まーあのあまり大きな声では云えませんが「嫌がる相手を無理やり」とか好きでしょ? (フィクションでよフィクション。リアルでやるのはダメゼッタイよ?)
で、「嫌がる相手を無理やり」が好きだとして、それが成立するためには「相手が嫌がっていることが読者/プレーヤに判る」必要があって、この点で漫符は素晴らしく効果的なんです。他全部無しでも表情一発で判る。……これ、どれぐらい効果的かは自分でやらないとまず判りません。
声よりも表情の方が破壊力あるんじゃないか、って思います。
(で「最初は嫌がっていたのが最終的には蕩かされる」とかが前述のカットインで展開される訳です)
ここまでが、仕組み的な「上手さ(≒エロさ)」の話です。
次、話の面。
で、要素的にいくらエロくても、ストライクゾーン外したらダメな訳ですよ。
日本の胸元いっぱいはメジャーだとボールな訳ですよ。
……ご安心ください!!(何が)
えーと、ハルカの凄いというか酷いところは、シチュエーションがなんでもアリにも程があるってことで。
忍者とか戦闘ヒロインものってことで負けたときの触手とか、あるいは日常パートの流れで制服とかブルマとかは判るのですが、メイド服とかナース服とか「それ違くね?」なものも平然と紛れ込んでいます。
……のみならず、味方サイドの科学者の「こんなこともあろうかと」な気遣いのおかげで、エロさを通り越して笑うしかないようなシチュエーションも結構紛れ込んでいます。「リモートでオナニーさせて千里眼で見る」まではまぁ一応理解できますが、そこから更に「ペニスをリモートへ飛ばして挿入」とか流石に口あんぐりでしたわw リモート意味無ぇだろそれw
……ああ、ここで強調したいのは「珍奇なシチュエーションがあるぜゲラゲラ」ってことではなくて、「高度に発達したエロはギャグと区別が付かない」ってことです。(先にunacceptableって書いた話です)
そういうのばっかりじゃないですよ、勿論。
俺の印象としてはだから「360度全方向的にアグレッシブにエロを追求してんだなぁ」と。「このシチュエーションがダメでもこっちのシチュエーションなら引っかかるだろ」的というか。(第一印象で触れたのはそういう趣旨でした)
……だから結論として、フィクションでしか出来ないような内容を、相当に蓄積されている「エロ漫画のノウハウ」を使って、勿論従来のエロゲの優位点である声その他の演出も活用して、そうやって生まれたものであるよと。
この別窓カットイン方式の演出は、ちょっとしたらきっと流行るよ。テクニカルには難しくなくて、威力凄いもんw



