時間的に接近していますが、さっきの部数シミュレーションの記事とはあんま関係ないです。
寧ろ萌え4コマ商売の記事に近いというかその続編、あるいは「あっちが前置きこっちが本題」というか。……ああ、他所との絡みでいうとシュリンクの話の傍系かな。(ド直系かもですが)
さて、問題点を整理しよう。
・雑誌が売れない(部数が減っている/ジャンプSQは今のところ好調)
・単行本も雑誌も立ち読みできない
→新規読者が獲得できない、というのが超シンプル(乱暴)に整理した結果。
で、それに対して「シュリンクをするな」「雑誌を立ち読みできるようにしろ」と云うのは、「(読者視点での)正論ではあるがあまり意味が無い」というのが俺の評価。
理由。
書店視点では(ギャグじゃないよ)、「シュリンクをしない理由がない」。
それらの行為が潜在的読者を(中長期的に)減らしている可能性は勿論あるのだが、そもそも立証するのが困難である。(立ち読みの広告効果の調査や統計は見たことがない)
また、書店としては(極論を云えば)(仮に市場に悪影響があるとして、その結果)出版社aや雑誌x(a)が潰れたとしても、必ずしも大した問題ではない。「そんなことより今月の売上」という事情は、決して軽くない。(「俺のためにお前は死ね」と云えるか、という話)
一方、実害は明らかに出る。雑誌も単行本も、読まれれば傷むし傷んだ本は見れば判る。他の店で綺麗な本が買えるなら、わざわざ傷んだ本を買いにいく気はしない。(これは俺の場合、だけど)
……という状況で「シュリンク禁止!」というのは、些か無理筋であろうと。
(英雄的本屋さんがシュリンクをせずにいたらDQN客がワラワラ集まって万引きが酷くて潰れた、なんて話がギャグでなく想定できるだけに、余計に)
話を基本に戻す。
「部数が減っているのはシュリンクのせいだけなのか?」
……「だけ」を強調すれば、答えがNoになるのは自明ですな。とりあえずネット、あと携帯電話(これもネットか)、ここに時間を吸われているのが、少なくともシュリンクよりは影響が大きいだろう、と。
そもそも何故「雑誌や単行本を立ち読み」できるべきなのかというと、(これまた乱暴に云うと)「新商品の周知/告知がある程度代替されているから」というのが俺の理解。
この点がフォロー出来るのであれば、シュリンクは必ずしも問題にならない(はず)。
で、だ。
「本・雑誌の客(時間)をネットに奪われた」という面はあるにしても、「ネットから本・雑誌に客を奪い返す」という方向では、まだまだ手の打ち方が足りてないんじゃないの、と思うわけですよ。
──ちょっとWEB巡回──
えーっと、今さらっと見た範囲だと、何らかの形で立ち読みが出来る出版社サイトはジャンプ/マガジン/サンデーのそれぞれについてリンク先参照、なんですが、……俺を挑発しているのかお前らはw
(ビーム/アフタヌーン/イッキ/ガンガンには見当たらず ←ひょっとしたらあるかも?)
えーとね、上記の立ち読みサイト? 頑張ってるとは思いますよ? 一話だけ立ち読みとかね。冒頭数ページ立ち読みとかね。コンテンツの著作権は(この局面では)出版社にある訳ですから? 完全無料でWEBに公開するなんて? 太っ腹~~♪
……とか云うかよバホ。(馬鹿と阿呆が混じった)
わざわざ労力を掛けて内容確認できるページを作ったこと自体は(掛け値なしに)素晴らしいことなのですが、努力のベクトルが明らかに変。お前らが作ってんのは生活必需品じゃなくてエンタテイメント商品なんですけどけど!!
……「内容確認できるページ」って書いたように、これは立ち読みじゃなくて「内容確認」なのね。
立ち読みってそうじゃないよね? 「ちょっと時間が空いたけどあと30分どうしようかなぁ、あ、コンビニ発見。雑誌でも立ち読みしよう」とか「時間はあるけど金は無い。さてマガジンとサンデーでも読んでこようか」とか、一言で云うと「それほど強い執着の無い読者を、それでも漫画コンテンツの射程内に留めておく」手段だよね?(業界視点では)
で内容確認だと、「その作品に興味ある人」しか見ないよね?(ここで書いた「Wiiすげー」の真逆の姿勢だと評価します)
今俺が上記の立ち読みサイトの何に呆れたかって、「立ち読みできる部分では面白いもつまらないも判断のしようがない」こと。これでは時間は潰せないし、何となく見に行く気にもならないよ。「だったら金払え」って? 金払うぐらいならニコニコ見るからいいよ、別に。
「作った人だけが満足して、作った人も含め誰も使わないシステム」の典型だと思うんだけど、どれぐらいのPVあんのかなぁ……。(全く完全に無駄とは云いませんよ? 内容確認したい人もゼロではないだろうから)
ここまでが話の枕。(だから長ぇってw
本題に入る前に俺のスタンスを確認しておきます、「質の如何とは全く別次元の話として、漫画業界に金が流れて市場規模/作品数/読者数が大きくなるのは良いことである。作品の絶対数が増え、結果として俺の好みの作品が増えれば最高」。
では、続き。
ようやく話が「4コマ」「多品種少量生産」「ぼくの(中略)ほうほう」に向かうのですが、さておきまんがタイムきららのWEB漫画はここから見られます。
率直に云ってUI的にはイマイチ、イマ2ですけど、それでもここで重要なのは、「コンテンツがWEBで完結し、そこだけ見ても楽しめる」ということです。(勿論、予備知識があるに越したことはないですが)
ということはつまり、「することねーからきららWEBの漫画でも見るかな」的な見方が出来るようになる可能性がある、ということです。(今の所は可能性ですが、先に挙げた"立ち読みサイト"には、現状では可能性すらないです)
そもそも「オリジナルコンテンツを無償でWEBに公開している」のだから、直接の収入にしようとはあまり考えていないでしょう。……という意味でも、こちらは「内容確認」ではなく「立ち読み」に近いというのが俺の評価です。
より突っ込んで見ていくと、特に筆するべきは(特筆でええやん)、みちかアクセスの"一括じゃない方"です。
この表示形式、ものすごーくケータイ向きだと思いません?
そしてケータイの場合、「ふいに時間がちょっと空いた、あと30分どうしよう」みたいな場面でのネタは、幾らあっても困らないはずです(無料なら)。
もうひとつ。
「WEBで完結する」という特性は4コマであることとイコールではありませんが、親和性は非常に高い。……というか長編ストーリーじゃ無理なんですね。勿論ONE PIECEが毎週WEBで読めたら読みたい人は多いでしょうが、「読みたいから読む」じゃあダメなんです。「特に読みたい訳じゃないけど無料なら読んでもいいか」ぐらいの読者は、途中数週間すっ飛ばした時点で話に付いて行けなくなって読む気をなくしてしまいます。
「読者に最大限のフリーハンドを与えつつ、気が向いたときふらっと見にくると何かある」というポジションには、4コマ(を筆頭としたショート)が近いのは、感覚的にも判りやすいかと思います。
さてそこで「俺の考えた『漫画を沢山売る方法』」です。
(事実上、きららWEBへの注文ですがw)
●WEB漫画ページのインタフェースが割と酷いのは改善すべき。
HTML⇔Flashの行ったり来たりは控えめに表現してバカでしょう。Flash自体好きではないですが、特にPC向けページではフルFlashにしちゃったほうがなんぼかマシだと思います。
●ケータイ向けページを作るべき。(俺は見ないけど)
そちらはFlashじゃなくて画像ベースで。(Forward lockとかCopy=noとか使えるんだから画像で十分でしょう)
●単一インデックスページに最新コンテンツ(漫画)が表示されるようにしたうえで、「その他の作品はこちら」みたいな作りにしたほうが「何となく見に行く対象」としては望ましい。
もっと云うと「きららWEBトップページ」に最新漫画が載るぐらいで良い。
一日一本新作が載るようだと最高。(連載中の作者が30人とすると1人が月に1本。それほど無理な数字とは思えない)
●で、「きららWEB最新漫画」をBlogパーツで配る。
広告効果の観点からはBlogパーツ上に漫画本編が載っちゃっても全く問題はない気がするが、更新通知だけにするのもアリっちゃアリ。
●先週末にHTML記述ミスの指摘をしたのにまだ直ってないって流石にやる気なさ過ぎじゃね?(id属性値一箇所修正するだけよ?)
数百万部レベルが当たり前の週刊少年誌ならいざ知らず、数百・数千を積み重ねて数万に育てるようなニッチの部類においては、細かい露出も重要です。書店で立ち読みできない≒露出が減った、ならば、出版社のほうから露出を増やすのは当然、ですよねー。(立ち読みできなくなった≒書店が肩代わりしていた「見えない広告費」を、出版社が自ら払うか否かの選択を迫られる、という図式)
……上手くまとまってる?
この話は「俺がライトノベルを作品としてはカス扱いしつつ商品としては評価している」あたりの態度と全くの相似形です。(ライトノベルの話もそのうち書きます)